船橋市メディカルタウン構想について②-医療センター移転問題①-

市民

医療センターが新しくなるし、駅が出来て便利になる。早くできてほしい。

このような声も届いています。その背景には、船橋市医療センターは、交通の便が悪いこと、車で行っても目の前に停められず、駐車場も分散している、遠いなどの「不」があります。

建物自体、中長期的な計画なく(?と思われる)増築を繰り返しており、中は迷路のようです。一番古い建物は昭和58年ですが、平成22年に一番南側の緩和ケア病棟(下記、緑部分)をオープンしています。(Google earthより)

 私が、このメディカルタウン構想を取り上げるきっかけは、病院の移転先が浸水地域だということから始まりました。

 私の叔父は東日本大震災、発災時、岩手県立高田病院の責任者でした。海から直線で約1㌔離れた病院です(医療センター移転予定地は3㌔離れています)。地震発生から30分以上全く情報が得られない中で、対策本部としていた3階に病院内の人たちを避難・誘導した直後、3階窓から黒波が見え、慌てて屋上へ。2,3分後には4階部分にまで津波が押し寄せました。震災関連死を含まず、患者12人、職員6人の被害者を出してしまうことになりました。

http://hanshorn.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/321-6164.html 「岩手は三陸山田の牡蠣」より提供

そもそも、陸前高田市は浸水を想定していませんでしたが市議会の中では、被災する可能性が高いと指摘されています。

https://www.city.rikuzentakata.iwate.jp/material/files/group/61/kensyouhoukokusyo.pdf

バイアスがかった見解から高田病院は一時避難所にもなっていました。

病院は地形・地質的に絶対安全な場所に!

医療センターは、船橋市だけではなく、東葛南部地域を担う中核病院です。絶対安全な場所に建てるべきです

医療センターHPには「災害拠点病院」としての機能カテゴリーを設け、しっかりと体制整備を謳います。

http://災害拠点病院としての機能:病院について | 船橋市立医療センター (mmc.funabashi.chiba.jp) より

医療センターの移転場所は浸水想定区域です。

津波は来ない予測ですが、甚大な豪雨、線状降水帯や高潮等による浸水想定区域とはなっており、最悪事態を想定しておく必要があります。

海老川水域で内水・洪水想定最大規模で考えた場合、市役所、保健所、災害医療拠点の板倉病院、船橋総合病院、青山病院も浸水想定区域内であり、そのような事態ではこれらの機関も十分に機能しているとは考えにくい。南部地域で浸水想定区域外になっている船橋中央病院は耐震不足の状況です。医療センターの役割はさらに大きくなってくる。市として災害時の医療体制を確保するため、どのような対策を考えているのでしょうか。